ドレージ費用の削減方法 その@ コンテナラウンドの活用
皆さん、コンテナラウンドという言葉をご存じでしょうか?
「輸入」と「輸出」を両方やられている会社は、このコンテナラウンドを使用してドレージ費用を大幅に削減できる可能性があります。
では早速見ていきましょう!
下記の図を参照ください。
輸入の場合は、港から工場などに輸入コンテナを輸送し、工場で輸入貨物を下ろし、空になったコンテナを港にあるコンテナバンプールに返却します。
コンテナ輸送のドレージ代金は「港→工場→港」で1往復分です。
輸出の場合は、逆にコンテナバンプールから空コンテナを持ってきて、工場などでバンニングを行い、港に持っていきます。
ドレージ代金は、「港→工場→港」で1往復分です。
輸入及び輸出を行っている企業のドレージ代金は、輸入で1往復分、輸出で1往復分で合計で2往復分掛かることになります。
この2往復分のコンテナドレージ代金を、コンテナラウンドを行うことにより、削減します。
輸入で空になったコンテナを、輸出コンテナに再利用することで、1往復分のドレージ代金にコストダウンします。(半額にはならないかもしれませんが、大幅なコストダウンが図れます。)
例えば、輸入のドレージ代金が1往復で10万円、輸出が1往復で10万円だとすると(2往復分で20万円)、コンテナラウンドを行うことにより、1往復分(10万円)だけの費用になる可能性があります。
年間にすると何百万円も違ってきます。
ただし、コンテナラウンドを行うには、コンテナの所有者である船会社と、契約が必要になります。1度、船会社に問い合わせをしてみるのがよいかと思います。
工場などの敷地が広い会社ですと、敷地をコンテナ置き場にして、運用することも可能ですし、ドレージ会社やフォワーダーなどの内陸デポを利用してコンテナラウンドを行うことも可能です。
ただし、船会社の所有物である空コンテナを長い期間、置いておくわけにはいかないので、船会社との契約でどのくらいの期間、コンテナを置いておけるか決めることになります。
コンテナラウンドを上手く活用すれば、大きなコスト削減が図れます。
1度、ドレージ会社にコンテナラウンドを行った場合の見積もりを取り、コストシュミレーションを行いましょう!
コンテナラウンドの実務上のポイントは、輸出入の綿密なスケジューリング管理です。
ぜひトライしてみてくださいね!
<コスト削減 関連記事>
・ドレージ費用の削減方法 そのA 通関業者に丸投げするな!
・容器免税によるコストダウン
・通関業者の請求書の明細をよく見よ!そこにヒントがある!
・AEO特定輸出者制度、特例輸入者制度について