RCEPにおける酒類の特定原産地証明書

RCEPの規模は、世界のGDP、貿易総額、人口の約3割を占め、また我が国の貿易総額 のうち約5割を占める地域の経済連携協定です。
非常に大きな多国間の経済連携協定になっています。

 

RCEP加盟国
ASEAN10か国 (ブルネイ、カンボジア、インド ネシア、ラオス、マレーシア、 ミャンマー、フィリピン、シンガ ポール、タイ、ベトナム)、 日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド

 

RCEPの絵2RCEPの最大の特徴としては、我が国がこれまでEPAを締結していない中国・韓国が入っていることです。

 

そして中国や韓国は、現在、清酒をはじめ日本産酒類に高い関税を掛けていますが、RCEPでは日本産の酒類であれば関税が撤廃されます!

 

これは日本の酒類を輸出している企業にとっては大きなインパクトがあると思います。
御社の商品を、市場が大きい中国などへ輸出を増やすチャンスです!

 

ただし、今まで通り輸出しているのであれば、今まで通り高い関税が掛かります。

 

この関税削減のメリットを享受するには、日本原産を証明する「特定原産地証明書」が必要となり、この「特定原産地証明書」を取得できれば、関税が削減できます!

 

それでは、どうすれば特定原産地証明書を取得できるのでしょうか?

 

RCEPの場合、日本商工会議所が発給する第三者証明制度を採用しています。

 

第三者証明制度とは、日本商工会議所という第三者が、RCEPで決められた原産地規則を満たしているかどうか判定する方式をいいます。

 

RCEPで決められた“原産地規則を満たすことを証明する関係書類”を各社で作成し、日本商工会議所に申請することになります。

 

ここでは簡単に、“原産地規則を満たすことを証明する関係書類”と、さらっと書きましたが、特定原産地証明書を取得する上で、これが一番のポイントで、原産地規則の理解や関税法等の知識が必要となり、初めて特定原産地証明書を取得される方にとっては、非常に難しいと感じられるかと思われます。

 

しかし!ライバルたちは必ず、特定原産地証明書を取得し、商品の価格競争力を高めてくるでしょう。

 

当然ですよね。

 

せっかく酒類の関税が削減できる制度ができたのに、何もしないのはもったいないです。

 

ライバルたちは必ず価格競争力を高めてきますので、今まで通りの輸出のやり方ですと、相対的に御社の商品の価格競争力は低下し、輸出が伸び悩む可能性があります・・・。

 

日本で製造されている酒類は、ほぼ100%特定原産地証明書を取得できると思われます。

 

最大のポイントは、RCEPの原産地規則を満たすことを証明する書類を、御社が作れるかどうかです。

 

特定原産地証明書を取得できれば、必ず関税が削減できるメリットを享受することができるのです!

 

御社の商品の価格競争力が、特定原産地証明書という紙切れだけで、高まるのです。
人件費の削減や、材料コストの削減などの努力をせずに、価格競争力が上がるのです!

 

やらない手はないですよね?

 

ただし、特定原産地証明書を取得するには原産地規則の理解や、関税法の理解が必要になってきますので、初めて取得される会社は非常に難しく感じるかと思います。また時間も掛かると思われます。

 

トータルの費用対効果を考えると当事務所のような専門家にお任せ頂くのが一番効果が上がるものと思われます。

 

ぜひお気軽にお問い合わせください。

中国向け酒類の関税削減効果

RCEP酒類例えば、中国向けの清酒の場合、現在40%という高い関税が掛かっています。
これがRCEPでは、下記の表のように、段階的に関税が削減され21年目で関税が撤廃されます。

 

例えば、現在5000万円の輸出をしていると仮定すると、現在は関税40%掛かり、2000万円の関税が発生しますが、特定原産地証明書を提出すれば最終的には関税が0円になります!

 

中国向け清酒の段階的な関税削減

 

現在

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 11年目 12年目 13年目 14年目 15年目 16年目 17年目 18年目 19年目 20年目 21年目
40% 38.1%

 

36.2%

34.3%

 

32.4%

 

30.5%

 

28.6%

 

26.7%

 

24.8%

 

22.9%

 

21.0%

19.0%

 

17.1%

 

15.2%

 

13.3%

 

11.4%

 

9.5%

 

7.6%

 

5.7%

 

3.8%

 

1.9%

 

0%

 

中国向けの主な酒類の関税削減
品名 HSコード 現在の関税率 RCEP効果
ビール 2203.00 無税 無税
ボトルワイン 2204.21 14%

段階的削減
(11年目撤廃)

清酒 2206.00 40%

段階的削減
(21年目撤廃)

ウイスキー 2208.30 5%

段階的削減
(11年目撤廃)

焼酎 2208.90 10%

段階的削減
(21年目撤廃)

泡盛 2208.90 10%

段階的削減
(21年目撤廃)

 

韓国向け酒類の関税削減効果

韓国向けの清酒も、現在は15%の関税が掛かっていますが、段階的に削減され15年目に関税が削減されます。

 

韓国向け清酒の段階的な関税削減

 

現在

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 11年目 12年目 13年目 14年目 15年目

 

15%

14%

 13%

12%

 

11%

 

10%

 

9%

 

8%

 

7%

 

6%

 

5%

4%  3%

 

2%

 

1%

 

0%

 

韓国向けの主な種類の関税削減
品名 HSコード 現在の関税率 RCEP効果
ビール 2203.00 30%

段階的削減
(20年目撤廃)

ボトルワイン 2204.21 15%

段階的削減
(10〜15年目撤廃)

清酒 2206.00 15%

段階的削減
(15年目撤廃)

ウイスキー 2208.30 20%

段階的削減
(10〜15年目撤廃)

焼酎 2208.90 30%

段階的削減
(21年目撤廃)

泡盛 2208.90 30%

段階的削減
(20年目撤廃)

 

RCEPにおける酒類の特定原産地証明書について

 

 

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