経済連携協定(EPA)とは?原産地証明書で関税削減!
1995年ガットに代わり世界貿易の自由化と秩序維持の強化を目ざす国際機関として
WTO(World Trade Organization:世界貿易機関)が創設されました。
現在では一部の国々を除き、世界のほとんどの国々がWTOに加盟していますが、WTOでは原則全ての加盟国に等しい関税を適用するよう求めており、これが世界の貿易ルールの原則となっています。
例えば日本からA国にリンゴを輸出した場合、A国では20%の関税が掛かるとします。
この関税率20%は日本からの輸出されたリンゴだけではなく、B国からの輸出であっても、C国からの輸出であっても等しい税率20%が適用されます。
この等しい税率をMFN税率(WTO協定税率)といい通常はこの税率が輸入時に適用されます。
ある意味、世界のライバル達と公平な土俵の上で戦っていることになります。
近年では更なる貿易の自由化を目指し、このWTOのルールを補完するものとして、特定の国や地域の間で輸出入等を有利に進めるための協定が締結されています。
この協定をEPA(Economic Partnership Agreement)と呼び、日本語に訳すと「経済連携協定」といいます。
協定を結んだ特定の国や地域との貿易においては、ある一定の要件を満たせば通常の税率(MFN税率)より低いEPA税率が適用され、産品の価格競争力が強化されます。
ある意味、日本にとって有利な土俵で戦うことになります。
例えば日本からA国に輸出したリンゴが通常では20%掛かる所、日本がA国とEPAを結んでいれば日本のリンゴのみEPA税率を使用でき、関税が0%になることもありえます。
逆にA国から輸出したみかんを日本が輸入する場合、通常は20%掛かる所、EPA税率を使用することで日本での関税が0%になることもありえます。
このような有利な税率を使用できるEPAを、日本は多くの国々と結んでいます。
近年我々を取り巻く環境は益々グローバル化をしてきています。
海外では安価な労働力を武器に価格競争力の強い産品を大量に生産したり、また急激な為替の変動等により輸出入を行っている企業を苦しめています。
日本国内では様々な努力を行いコスト削減を行っていると思われますが、コスト削減には限界があります。
しかし現在、EPA締結国間との輸出入においては、非常に有利な土俵が用意されております。
有利な土俵が用意されているのに、わざわざ公平な土俵に上がる必要はありません。
ただし無条件に、この有利な土俵には上がれません。
ある一定の要件を満たさなければなりません。
その要件の代表が「特定原産地証明書」の取得です。
特定原産地証明書はいわば産品の国籍を証明するパスポートのようなものと考えてください。
そのパスポートがあれば有利な土俵に上がることができるのです。
日本では特定原産地証明書は経済産業省が指定した発給機関である日本商工会議所が発給します。
当該産品が日本の原産品であることをそれぞれの協定のルールに基づき確認を行い判断していきますが、そのルールが複雑でまた専門用語も多く、初めて申請をする方にとっては非常に敷居の高い土俵に感じるかもしれません。
多くの方がEPAの原産品ルールを少し読んだだけで、その複雑さや専門性により諦めてしまいます。
EPAによる関税の削減は時代の大きな流れです。
その時代の流れに上手く乗れる会社と、乗れない会社では収益に大きな差がついてしまいます。
せっかく用意された有利な土俵です。
チャンスを逃さないでください!
ぜひ特定原産地証明書の取得を検討してください。
大きな成果があがるかもしれません。
当行政書士事務所は御社に代わりが複雑な原産品判定等を行い、特定原産地証明書を取得代行まで行います。
ぜひご用命ください。