リスト規制とは
リスト規制とは、別名スペック規制とも言われます。
ある一定以上の高スペックの貨物や技術をリスト化して規制しています。
向け先に関係なく、このリスト規制に掲載している貨物を輸出又は技術を提供する場合は、経済産業大臣の許可が必要になります。
ではどのようなものが規制されているか見ていきましょう。
政令にて貨物は輸出貿易管理令別表第1 1項から15項に品目が掲載されており、技術は外為令別表1項~15項に品目が掲載されています。
(キャッチオール規制は16項に掲載されています。)
どのようなものが規制されているか、1項~15項までの品目を見ていきましょう。
リスト規制は大きく1項の武器~15項の機微品目まであります。
また貨物と技術が規制されており、貨物は輸出令別表第一、技術は外為令別表にそれぞれ規制品目が記載されています。
| 項番 | 品目 | 
|---|---|
| 1項 | 武器 | 
| 2項 | 原子力 | 
| 3項 | 化学兵器/生物兵器 | 
| 4項 | ミサイル | 
| 5項 | 先端材料 | 
| 6項 | 材料加工 | 
| 7項 | エレクトロニクス | 
| 8項 | コンピュータ | 
| 9項 | 通信 | 
| 10項 | センサー等 | 
| 11項 | 航法装置 | 
| 12項 | 海洋関連 | 
| 13項 | 推進装置 | 
| 14項 | その他 | 
| 15項 | 機微品目 | 
| 16項 | キャッチオール規制 | 
それでは更に詳細を見ていきます。
例えば7項のエレクトロニクスは下記のように更に品目が分かれています。
| 7項 | 品目 | 
|---|---|
| 7項(1) | 集積回路 | 
| 7項(2) | マイクロ波用機器・ミリ波用機器等 | 
| 7項(3) | 信号処理装置等 | 
| 7項(4) | 超電導材料を用いた装置 | 
| 7項(5) | 超電導電磁石 | 
| 7項(6) | 一次・二次セル、太陽電池セル | 
| 7項(7) | 高電圧用コンデンサ | 
| 7項(8) | エンコーダ又はその部分品 | 
| 7項(8の2) | サイリスターデバイス・サイリスターモジュール | 
| 7項(8の3) | 電力制御用半導体素子 | 
| 7項(8の4) | 光変調器 | 
| 7項(9) | サンプリングオシロスコープ | 
| 7項(10) | アナログデジタル変換器 | 
| 7項(11) | デジタル方式の記録装置 | 
| 7項(12) | 信号発生器 | 
| 7項(13) | 周波数分析器 | 
| 7項(14) | ネットワークアナライザー | 
| 7項(15) | 原子周波数標準器 | 
| 7項(15の2) | スプレー冷却方式の熱制御装置 | 
| 7項(16) | 半導体製造装置等 | 
| 7項(17) | マスク・レチクル等 | 
| 7項(17の2) | マスク製造基材 | 
| 7項(18) | 半導体基板 | 
| 7項(19) | レジスト | 
| 7項(20) | 
 アルミニウム・ガリウム他の有機金属化合物燐・  | 
| 7項(21) | 燐・砒素・アンチモンの水素化物 | 
| 7項(22) | 炭化けい素等 | 
| 7項(23) | 多結晶の基板 | 
そして詳細のスペックは省令に記載されています。
ここでは7項(19)のレジストを見ていきましょう。
レジストのスペックは貨物等省令第6条第十九号に記載されており、以下のようになっています。
■規制される貨物
レジストであって、次のいずれかに該当するもの又はそれを塗布した基板
イ 半導体用のリソグラフィに使用するレジストであって、
  次のいずれかに該当するもの
 (一)15ナノメートル以上193ナノメートル未満の波長の光で
    使用するように最適化したポジ型レジスト
 (二)1ナノメートル超15ナノメートル未満の波長の光で使用する
    ように最適化したレジスト
ロ 電子ビーム又はイオンビームで使用するために設計したレジストであって、
   0.01マイクロクーロン毎平方ミリメートル以下の感度を有するもの
ニ 表面イメージング技術用に最適化したレジスト
ホ 第十七号ヘ(二)に該当するインプリントリソグラフィ装置に使用する
  ように設計又は最適化したレジストであって、熱可塑性又は光硬化性のもの
このようにリスト規制は、規制されるスペックをリスト化しております。
御社の貨物を輸出される場合は、一次判定として輸出する予定の貨物等のスペック等をよく理解している開発部門等の方にパラメーターシートや項目別対比表を記載頂き、二次判定として法令部門の方が最終確認する体制をお勧めいたします。
また購入品などの場合は、購入元より該非判定書を入手し、非該当であることをしっかりと確認した上で輸出するようにお願いいたします。

 HERO行政書士事務所








